歴史
元禄年間(1688年~1703年)の初期に淡路のくぐつ師(人形遣い)が美濃の国に巡業し、人形浄瑠璃を演じた折、川上地区の人たちに伝授したのが、恵那文楽の始まりだと伝えられている。その後、宝暦年間(1751年~1763年)には、操り技法も確立され、天明年間(1781年~1788年)には、三味線から浄瑠璃語りも習得した。外題が増えるのに伴い、人形頭も多く完備され、黄金時代を築きあげた。しかしその後、歌舞伎の進出や非芸人の興行制限から、人形も影を薄めていき、明治に入ると人形頭の夜泣き話まで出るようになってしまった。そこで、大阪の操りの達人を招いてその技を教わり努力を重ねた。大正年間には青年部も出来、川上繰り人形同好会が結成され、多くの人たちがその技を磨き、優れた遣い手も多く輩出し、隆盛を極める。しかし、戦争や戦後の娯楽形態の変遷から、保存態勢は苦境を迎える。その中でも人形の頭と芸は大切に守られ、昭和33年には保存されている頭の23首が「岐阜県重要有形民俗文化財」に指定された。その後、後継体制が認められて、昭和56年には中津川市の「中津川市無形文化財」の指定を受け、平成元年には「岐阜県重要無形民俗文化財」の指定を受ける。翌平成2年より、ジュニア文楽教室も立ち上げ、児童生徒への指導も行っている。
特徴
現在の保存会員は30代から80代前半で平均年齢68歳です。時代物「絵本太功記」をはじめ、11芸題を習得し、会員相互の親睦を図りつつ、郷土に連綿と根付いた伝統芸能文化を、会員一同が後世に受け継ぐ使命を旨に活動している。
活動内容
○稽古
通常、毎週木曜日を稽古日として午後7時より約2時間行っている。
ジュニアクラブも原則木曜日に行っている。(学校の都合で行わない月もある)
○民俗芸能の保存と継承
市内に伝わる、岐阜県の「重要有形民俗文化財」「重要無形民俗文化財」、中津川市の「無形文化財」等の貴重な民俗芸能の保存と継承を図っている。
○後継者の育成
平成2年にジュニア文楽教室を立ち上げ、地元に300年以上前から受け継がれてきている伝統芸能「文楽」を絶やすことのないよう継承努力しています。又、地元行事に参画することにより、子どもたちの豊かな心や感性、創造性を育むことを目的としています。
○主要公演実績
平成13年 カナダ遠征
平成14年 「市制50周年記念」単独一日公演
平成15年 「全国人形サミット淡路島」公演
平成16年 「大阪国立文楽劇場」公演
平成17年 ジュニア文楽「大阪国立劇場」出演、「全国市町村合併 夢フェスタ東京汐留」出演
平成18年 「東京国立劇場」出演
平成20年 「中部国際空港セントレア」出演、「岐阜シティータワー43」出演
平成21年 「日仏文化交流 サムライジャパン2009」にてフランス(パリ・ロワール)遠征
平成25年 「市制60周年記念」及び「岐阜県無形民俗文化財指定25周年記念」単独一日公演
平成30年 「清流の国ぎふ 文楽公演2018」出演
今後の活動や方向性
市内の民俗芸能に関する団体と共に、活動の充実を図ることにより、地域活性化の一端となり、中津川市、及び岐阜県の歴史、文化の素晴らしさを発信していきたい。
公演日時
例年
恵那神社歳旦祭奉納(1/1 午前0時)
中津川南地区三世代交流さわやか芸能フェスティバル(2月第1日曜日)
ウエストン祭(5/11)
ふれあいサロン【敬老会】(9月敬老の日)
恵那神社例大祭 奉納(9/29)
常盤座フェスティバル(9月~10月の土日の2日間)
中津川ふるさと芸能文化発表会(10月最終日曜日)
岐阜県文楽・能大会(11月)

アーカイブ

アクセス

Information

場所
楽生館(ウエストン祭、ふれあいサロン)
恵那神社(祭典奉納)
東美濃ふれあいセンター歌舞伎ホール(ふるさと芸能文化発表会)
常盤座(常盤座演劇フェスティバル)
中津川中央公民館(三世代交流さわやか芸能フェスティバル)
駐車場
あり
お問い合わせ電話番号
0573-65-6072
交通アクセス
(電車の場合)JR中央線 中津川駅からバス30分(北恵那交通 ウエストン公演行き)
(車の場合)中央道 中津川インターから20分(国道19号・国道363号経由)